射出成形機においてスクリューは常に溶融した樹脂と接する部分です。
そして成形不良の1つである「黒点・異物」は
シリンダー内に残留した樹脂が熱と酸素により劣化しヤケ、炭化物へ変化します。これら炭化物が剥がれ「黒点・異物」として成形品へ流れ込むため発生します。
シリンダーは円筒状になっており清掃は比較的容易ですが、スクリューは樹脂を混錬するため凹凸があり清掃に時間がかかっていました。
また、カッターナイフでしか清掃できない箇所もあり、作業者の安全性が問われていました
そこで、スクリューを安全かつ安価に清掃できる方法は無いか模索した結果
市販のブラスト機を改造しスクリュー清掃専用機として運用しました。
ブラストに使用するメディアはスクリューに傷をつけないために樹脂性を選びました。
この専用機の運用により、スクリューの清掃時間を1/3程度まで削減することが出来ました
なお、ブラストの当て方によってはスクリューが偏摩耗し、樹脂の混錬不良が発生する可能性があります。運用にはスクリューメーカーと相談し、スクリュー径を測定しながら管理する必要があります。
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