化学的性質とは化学変化を伴う性質を意味する。ここでは耐薬品性と吸湿性について述べる
①耐薬品性について
一般にプラスチックの耐薬品性の対象となるのは有機薬品(溶剤、油)の影響、酸やアルカリの影響である。
表に各種薬品に対するプラスチックの耐性を示す。
なお、表に示す薬品で実用可能と判断されるものでも、成形品にひずみ(成形の内部ひずみ、締結ひずみ、その他外力によるひずみ)のかかった状態で接触するとクラックを生じることがある。これを環境応力割れ(ENVIROMENTAL STRESS CRACKING)という。
グリス、離型剤、金型の防錆剤、塗装、拭き取りシンナー、ホットスタンプ、軟質性塩ビとの接触時にこのようなクラックを起こすことがあり注意を要する。ひずみをかけた状態でテストしないと危険を予測できないので、専用の設備を持った材料メーカーに問い合わせをした方が良い。
②吸湿性
プラスチック材料を長時間にわたって水中に浸漬しておくか、あるいは高湿度の雰囲気に放置しておくと、水分を吸収して重量を増す。このような性質を吸湿性まやは吸水性を呼ぶ
一般に吸水性の大小は、その材料の電気的性質、機械的性質及び寸法に影響を及ぼす。
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