中空射出成形(GAS INJECTION MOLDING)とは、熱可塑性の射出成形で、樹脂の射出後に高圧ガスを注入して成形する手法です。外観に変化を持たせずに製品内部を中抜きにすることができます。今回は中空射出成形の基本原理についてご紹介します。
【基本原理】
熱可塑性の射出成形で、樹脂の射出後(一部途中)に高圧ガス(窒素)を注入し、このガス圧により保圧することで成形品のヒケ、ソリ等を改善する成形法である。
図1 ガスインジェクション成形の基本・工程概念図
低圧成形
樹脂保圧が無いこと、及びガスチャンネルによる流動支援効果により、低圧で成形可能
ただし、樹脂流動に耐える型締め力は必要。一般的にはソリッド成形の35%程度まで可。
中空率
キャビ体積に対する樹脂射出量で決まるが、一般工業部品では8%以下
ショートショット法では35%程度まで可。
ガス注入
成形機ノズル ➡専用ノズル必要
ランナー、キャビ ➡可動式 シンプレスノズル
固定式 AGI方式(スリーブ)
装置
圧縮+注入制御の装置
30NM^3/日 6,000,000~8,500,000円
90NM^3/日 8,000,000~12,000,000円
樹脂
制約なし。ただし、射出時の型内圧が低い樹脂の方が容易
Comments