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SANKO GOSEI

射出成形における金型温調機の構造と原理(高温タイプ)

更新日:2023年10月3日

【金型の冷却装置】

射出成形のプロセスでは溶融された樹脂が繰り返し金型内に射出されるので、徐々に金型の温度が上がってくる。そのままの状態では安定した成形品を得ることが難しくなるため

金型の温度を一定に保持するための金型温度調整器(温調機)が使用される。

温調機は金型と装置の熱媒体の温度調整するための加熱、冷却装置および温度制御器などにより構成されている。

図1に一般的な金型温調機の構造を示す。

               図1:一般的な金型温調機

媒体としては、従来90℃までは水、それ以上はエチレングリコールや耐熱オイルが使用されていたが、最近では水を160℃まで上げられる加圧水型の温調機が多く使用されるようになってきた。

【1気圧は0.1013MPaである】


【加圧水型温調機の原理】

水は大気圧(1気圧)の時に100℃で沸騰するが、これを加圧すると下のグラフのように沸騰する温度(以下、沸点)が上がる。

(例えば、6気圧の沸点は160℃近くなる)

               図2:水の沸点と圧力の関係 


このように水を加圧することにより沸点が上昇する性質を利用したのが加圧水型温調機である。その構造は下記のようになる。

               図3:加圧水型温調機の構造


以上が高温タイプの構造である。

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