私たちの身の回りにあるプラスチック製品の多くはアセンブリ(複数部品の組み合わせ)
により色々な機能を持たせています。
アセンブリに欠かせないのがボス穴の存在。製品の位置決めにもなりますし、はめ込むだけで成り立つ製品もあります。
このようなボス穴を射出成形で成形する場合、成形品の突出しに注意しなくてはなりません
というのは、一般的に使われる突出しピンによる突出しでは
突き出しピンにボス穴が抱き着き、取り出すのが困難となってしまうのです。
無理に取り出そうとすると成形品はまだ温度が高く、柔らかい状態なので
変形や破損の要因になってしまいます。
このようなボス穴を有する製品形状の場合
スリーブピンとセンターピンを使用することが推奨されています。
上記のように2部品から成り、穴の空いたスリーブピンの中をセンターピンが通る
構成になっています。
スリーブピンは突出し板に固定され、センターピンは固定板に固定されます。
こうすることで突出しの際にスリーブピンがボスの外周を突き出すのでピンからボス穴を
引き抜くことができます。
金型設計でスリーブピンを組み込む際は
突き出し量がボス穴を引き抜くのに十分な量であるか?
センターピンの温度上昇による製品のヒケに注意しなくてはなりません。
大型成形品の場合、金型構造によってはスリーブ突出しが実現できない場合もある等
注意しなくてはなりません。
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